ワディセイル村

yemen – Wadi Sail

とても素敵なコーヒーが私たちのもとへ届きました。イエメンはハラズ地域にある、ワディセイル村から、この村の名主であるガーリブ・アルハッマーシさんが生産されたコーヒーです。

ガーリブさんは300年以上昔の先祖から続く、歴史あるコーヒー農園を管理しており、現在でも新しい苗木を植えるなどの細やかな管理を行なっています。

彼の農園は傾斜の激しい山肌にあるため、斜面を棚田のように仕上げてコーヒーを植えており、シェードツリーを植えることはありません。標高が高く温度がとても低いため、それらが無くても健康的にコーヒーが育つからだそう。

コーヒーは、ガーリブさんが住んでいるワディ セイルという村の主な農作物。その他に農家の方々の主食となる麦を育てている農家もおり、麦からパンを作って毎日食べています。

現地語で「ワディ」とは谷、「セイル」とは水源を意味し、比較的水が豊かな土地でもあります。ガーリブさんはこの土地のリーダー的存在で、彼のコーヒー品質に対する情熱は周辺農家からの尊敬を集めているんです。

イエメンは中東で唯一のコーヒー生産国であり、石油に次いでコーヒーはイエメンにとって大切な輸出項目のひとつ。しかしながら、大きく分けて二つの影響から、その生産量は年々減少してきてしまっているんです。

一つは、カートと呼ばれる、興奮、覚醒作用のある植物の流行によるコーヒーの生産減少。コーヒー畑は、より儲かるカートの畑に植え替えられ、水資源の枯渇や農地の汚染をも引き起こしています。

そしてもう一つは、2014年ごろから続く内戦による影響が大きく関係しています。

内戦の前、コーヒーはサヌアからアデンに運ばれ、輸出されていました。しかしながら内戦の影響により、現在は幹線道路を迂回する必要がある上に、武装勢力による検問所が100箇所近くあり、とても危険な状態だそう。農家の方々もコーヒーの出荷が難しくなり、収入の手段が奪われてしまっているのが現状です。

そうしたなか、ちょうど同じく2014年ごろ日本へ留学にやってきた、一人のイエメン人がいました。彼の名をアル・モガヘッド・タレックと言い、内戦の激化する様子を遠くから心配するしかできないことを、もどかしく感じていたそうです。

家族と電話をするなかでも、空爆が鳴り響く日々。何か母国に対してできることはないかと考えた末に、彼が立ち上げたのが、イエメンのコーヒーを取り扱う「モカオリジンズ」という会社でした。

コーヒーが、内戦で疲弊したイエメンの経済を救うかもしれない。そして、コーヒー栽培できちんと生活ができるようになれば、カートの乱用も減っていくはず。そうした想いからはじめたこの会社は、現地の農園でやり取りをする兄のコサイさんや農家の方々と共に、日々努力し、品質の良いコーヒーの生産に励んでいます。

そうした背景もあって、取り扱いをしたいと思うようになったのは勿論のことなのですが、実はこのタレックとは以前の仕事の元同僚であり、友人なんです。先日も私たちの住む城崎へ遊びに来てくれたり、僕が会社を退職した後も、仲良くしてくれている友人のひとり。とってもお茶目で気さくないいやつなんです。

会社で働いているころから、彼が少しミスをして怒られたり、落ち込んでいた時は一緒に話をしたり、いろんな思い出が浮かんできます。そしていつか、自分が独立した際には必ずコーヒーを取り扱わせて欲しいという話をしていました。

まだお店はできていませんが、こうしてオンライン販売でも始められるようになったことから、取り扱うことを決めたんです。どうしても輸出のコストの関係からとても高価なコーヒーになってしまうのですが、その分おいしさも伴っているので、たくさんの人に届いて欲しいと心から思っています。

よかったら、ぜひお手にとってみてください。

ワディ セイル村 – イエメン
生産者:ガーリブ・アルハッマーシ
生産地域:サナア州 マナーカ町 ハラズ地域 ワディセイル村
標高:1,700 – 2,240m
品種:ジャディ (ティピカ)
精製方法:アナエロビック ナチュラル
焙煎度:浅煎り
賞味期限:焙煎日から約2ヶ月

産地のこと

300年以上昔の先祖から続く、歴史あるコーヒー農園を管理しているワディセイル村の名主、ガーリブ・アルハッマーシさん。彼の農園は傾斜の激しい山肌にあるため、斜面を棚田のように仕上げてコーヒーを植えており、シェードツリーを植えることはありません。現地語で「ワディ」とは谷、「セイル」とは水源を意味し、比較的水が豊かな土地でもあります。日本にいるタレックと現地に住むコサイさんと一緒に、品質の良いコーヒー生産に励んでおり、彼のコーヒー品質に対する情熱は周辺農家からも尊敬を集めているんです。

風味のこと

キウイやメロンのような果実感もあれば、ラム酒やウィスキーのような豊潤でリッチな味わいも感じられる。バラのような華やかな香り、重厚なボディにチョコレートのような甘さは、冬の寒い季節にも体を温めてくれるよう。温度が変わるごとに複雑で豊かな風味はいろんな表情を見せ、たくさんの想いの詰まった味わいが感じられることでしょう。至福のひと時を、ぜひお楽しみください。

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